観音勢至もろともに

観音勢至もろともに 慈光世界を照曜し 有縁を度してしばらくも 休息あることなかりけり
観音と勢至は阿弥陀仏の慈悲と智慧を表す菩薩。これは、阿弥陀仏に救われた人に対して、ある時は智慧の光を照らし、ある時は慈悲の光を照らして、その人が一人前の菩薩になるように照育されているということ。
だから、阿弥陀仏に救われた人は智慧と慈悲が備わってゆき、自分のまわりの人たちに対して教えを説き、心を支え、心を育ててゆく。
子育てでも、思うことだが、子供というものは、勝手に育っていく。でも、それは自分のような子供になるだけで、育てている訳ではない。育てるとは、こういう大人になって欲しいという願いをもって、子供に接し、必要なことを教え、いつも暖かく接してゆくこと。これが慈光世界。
阿弥陀仏は観音勢至になって慈光世界を照らし、人を育てるとは、どういうことかを教えてくれる。ただ構ってあげたらいいんじゃないんだ。暖かい気持ちをもって、その人の人生にとって大切な智慧を教えてあげることなんだ。
だから、観音勢至の光によって、慈光世界が照らされ、知らされた人は、世界中のすべての人というような大きなものではなく、自分のみまわりで接している人に対して、その人の苦しみを取り除き、幸せになる所まで、いつもその人の幸せを念じて、タネを蒔き続けてゆくのだということです。

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