十方衆生のためにとて

十方衆生のためにとて 如来の法蔵あつめてぞ 本願弘誓に帰せしむる 大心海を帰命せよ
十方衆生とは、大宇宙のすべての人。その中には善人もいれば、悪人もいる。阿弥陀仏はそのすべての人を相手にして必ず救うと誓われた。ということは、すべての人を救うということは、どんな極悪人も救うという誓いのこと。極悪人ほど、教えを正しく聞かない、ちょっとこうしなさいと言われただけで、自分を否定されているように言われているように感じて、反発してしまう。そんなものを救おうとしたら、本当に少しずつその人に合った教えを説かなければならない。
人の心は十人十色。一人一人の心にあった教えを説かなければ、私たちは教えを理解し進んでいくことはできない。だから、阿弥陀仏は如来の法蔵の中にあらゆる人を導く為の法を集めて、阿弥陀仏に救われた人をどんな人でも導くことができる説法ができるようにして下された。
だから、阿弥陀仏に救われた人はどんな人に対しても、その人に合った教えを説き、どんな人も見捨てないという阿弥陀仏の御心が知らされ、私はこんな悪人だけど、こんな私でも見捨てられないのだと阿弥陀仏の本願に帰するのである。
そんなすべての人の心を知られた大きな心の海のような阿弥陀仏に心から頭を下げずにはおれません。

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