《雨降って地固まる》
雨降って地固まるということわざがある。これは問題が起きた時、問題が起きる前よりも後の方が返っていい関係になるということを教えられたもの。
これを通して思うことだが、実際はこのことわざのように問題が起きたからと言って、起きる前よりも関係が良くなる訳ではない。それは家の中で問題が起きた時、誰かのせいにして、その人が悪いから、問題が起きたのだと思っているから。
でも、問題というのは誰かが悪いから起きる訳ではない。多くの場合、お互いの気持ちのすれ違い、またお互いが相手のことを誤解することによって問題が起きている。
だから、問題を解決するには、お互いの気持ちを伝えて、意志疎通をして誤解を解くこと。
それしかない。
ところが、私たちは問題が起きた時に相手が悪いと思い込んで、その悪い奴に罰を与えて苦しませることによって、相手は自分が悪かったと認め、反省すると思っている。
だからこそ、人は、問題が起きると自分のことは棚に上げ、徹底的に相手を責める。
しかし、相手を責めて苦しませたからと言って、相手は悪かったと認め、反省するものではない。
それどころか、なんで自分がこんな目に遭わなければならないのだと思って、余計、相手に対して恨みを起こし、もう二度と許さないと思うだけ。
これでは、雨降って地固まるどころか、雨降って土砂降りになるとなってしまう。
私たちは問題は相手が悪いから起きるのだと思っているが、相手だけが悪いから問題が起きるのではない。
真実から言ったならば、自分も悪いし、相手も悪い、両方悪い時しか問題は起きない。
でも、私たちは自分が悪いと認めることができないから、問題が起きると相手が悪いと言って相手を責めてしまう。
そして、相手が悪いのだから、その相手は罰を受けて苦しめばいいと思ってしまう。
こんな時、大事なことは、悪いのは相手だけじゃなくて、自分もだと思うこと。
それは難しいことだが、それでも相手を一方的に責めるのではなく、相手の方に目を向け、相手はどんな気持ちなのか聞いてゆく。
そうすることで、お互いの誤解も解け、また仲良くなることができる。
大事なことは問題を通して如何に自分が悪かったと認められるか。
自分が悪いと思うからこそ、相手は今どう思っているかに耳を傾けることができる。
そうやって、問題を通して相手を深く知ることができてこそ、雨降って地固まるとなるのですね。
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