末那識を浄化する

仏教では、すべての悪を生み出す根源の心が末那識と言われる。末那識とは、阿頼耶識の生み出した世界に執着して、これは我、これは他と我と他に分ける心。そして、これによって作り出された我に執着して、少しでも我がほかの他と比べて価値のあるものにしたいと思う心。
これが末那識の穢れ。
ここから、他に対して冷たくする心や他が苦しんでいても何とも思わない心が生み出される。
これが悪。
我に執着する余り、他に無関心になって、他が傷ついていても何とも思わない心が悪。この悪が唯識によって自分に跳ね返り、苦しみの世界を生み出してゆく。だから、仏教では、我だけ得すればいいという心から離れるように教えられる。
これが善。
世界を我と他に分ける働きは末那識の働きだが、我に執着して、我だけ得をしたらいいと思うのは、意識によって起きる。だから、意識が末那識を穢れさせる。だから、意識を変えて、我だけ得したらいいと思う我利我利から離れてゆく。つまり、善心を起こしてゆくことで、末那識の穢れを取り除き、悪を無くしてゆくこともできるのです。

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