命濁

命濁
衆生濁とは、正しさにとらわれた人間同士が些細なことで争いをするようになってしまった状態ですが、本当は心が大切なのに何が正しいかという形にとらわれてしまったために引き起こされています。正しさにとらわれているというのは理性です。理性が心で何を思っていようがお構いなしに、正義の名のもとに心を支配し君臨しています。こういった強い理性を持った親などに心を折られてしまうと命濁になってしまうのです。
ここでいう心というのはその人の本来持っている人間らしい感情のことです。感情というと喜怒哀楽のことを思い描きがちですが、ここでいう感情とは人間のもつ根本的な欲求の「認めてほしい」という自然な心をいいます。
普通は生きている間に傷ついて穢れても、表面的に穢れているだけなので死んだら元通りになります。
しかし、力で感情を押さえつけられる環境で、それによって心が折れると、感情が捻じ曲げられてしまいます。こうして魂が苦しみに染まり命濁になってしまうのです。
アラヤ識の中に自分を否定する業が収まっていくと命濁になります。
その人の業をボールに例えるなら、命濁になってしまった状態というのはボールが強い力で変形してしまっているようなものです。
自分を守る手段がないと、どんな人でも感情を潰され傷つくことになります。感情を守る手段は戒の実践です。戒を実践して身に付けることでしか自分を守ることはできないのです。戒によって保たれている感情を至誠心といいます。
命濁の人がどんどん増えていってしまう時代を劫濁といいます。
一人でも多く命濁から抜けださせてあげないといけないですね。

コメント

  1. teshi より:

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    自分の素直な心を発掘し、その心を大切に日々を過ごしたなら、まっすぐ健やかで素晴らしいだろうなあ、と思います。

  2. soyokaze より:

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    必ずそうなれると思いますよ。

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