自分のことが嫌いな人

人は自分の悪が見えると、こんな悪い人間はダメなんだと思って、自分で自分の存在を否定する。
そして、自分のことを大事に思ってくれる相手がいたとしても、こんな自分だから、自分の存在が相手を苦しめているように感じて、自分がいなければ、この人はもっと幸せなのにと思ってしまう。
自分が悪いと思う人ほど、ここにいるのが自分じゃなかったらと思ってしまう。ここにいるのが、自分じゃない別の誰かだったら、この人たちはもっと幸せだったのにとか、苦しめることもなかったのなと思ってしまう。そして、こんな自分なんかいない方がいいと思う。
でも、そう言いながら、心では、こんな自分でも、いいよ、と言ってもらいたい。あなたと一緒に過ごしたいんだと言ってもらいたい。自分はこんな自分のことを嫌いだけど、相手には、こんな自分のことを嫌いにならないで欲しいと思っている。
でも、素直に確認するのが怖くて、自分から離れて独りになろうとする。でも、独りになるけど、まわりが自分の存在を放っておかないで、そばにいたいんだと近づいて欲しい。でも、こんな自分は嫌われると思っているから、せっかく近づいてきてくれた人にも優しくできず、自分の世界に閉じこもる。
自分は本当は嫌われると思っているから、相手を試す。自分が愛される為に動くことはせず、こんなことをする自分でも嫌いにならないと、いつも確認してしまう。そして、後から思い出し、こんなに自分に対して良くしてくれるのに、自分はその人のことを大事にしていないと感じて、こんな自分はダメだなと感じて、やっぱり独りになろうとする。
この人の心には、自分は独りぼっちの存在なんだと思っている。でも、それは他人の方が離れてゆくのではなくて、自分の方から離れているから、いつも独りなだけ。
だから、そんな相手には、いつも自分のそばにいてくれる存在が必要。あなたのそばにいたいんだと言って、近づいてくれる存在。でも、そんな人に対して大事にする訳ではないけど、それでも、その人はそばにいてくれる。そして、心の中に自分は独りじゃないんだと分かるまで、そばにいてくれる存在がどうしても必要。
もしそんなことをしてくれる存在がいたとしたら、その人は自分のことを本当に好きなんだということ。自分は自分のことを嫌いなのに、その人は私のことを嫌いにならずに、いつもそばにいてくれる。ああ、自分は愛されているんだと思えるようになったら、初めて私もこの人のことを大事にしたいと思えるようになる。
でも、それは自分のことが嫌いな私が、こんな自分でも好きになってもいいかなと思えるようにならなければ思えない。
結局、私のことを私が好きになってあげることが何よりも大事。そう思えるようになるまで、私のことを愛してくれる存在。それがいなければ、人は自分のことを好きにはなれないのだと思いました。

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