感情を犠牲にするのが当たり前になってしまう

子供は親が機嫌が悪くなるだけで、自分が悪いから親が機嫌が悪くなったのだと思ってしまう。

だから、子供は自分は悪い人間だと思いたくないから、親の機嫌を取り、親の思うような人間になろうとする。だから、親から見たら、子供は自分の思い通りになるいい子になったように思う。そして、味をしめた親はますます自分が思い通りにならない時に機嫌を悪くして、子供に罪悪感を与えて動かそうとする。

そうやって育てられた子供は、悪い子にならない為に必死になって親の機嫌を取るし、それでも親が機嫌が悪くなったならば、“自分が悪いから親の機嫌が悪くなったのだ、申し訳ない。”と思うようになる。

このようにして、親の思い通りになる為に簡単に自分を犠牲にする人間になってゆく。しかし、親は自分の思いを通す為に子供の感情が犠牲になっているとはツユチリほども知らない。たとえ心の片隅では、子供に悪いことをしていると思ったとしても、自分は子供のために頑張っている。だから、自分のやっていることは正しいのだ、間違ってないと思おうとする。そうやって子供の感情はどんどんと犠牲になってゆく。恐ろしいのは、子供は親のために感情が犠牲になっているのに、いつも親に対して気を使い、親の感情を害さないように心がけているだけで、自分が親に騙されていることに気付かないこと。たとえあなたは親に洗脳されているのだと教えてもらったとしても、今まで自分の感情を犠牲にされてきたことに腹を立てることはせず、それどころか、何がおかしいのと思ってしまう。それはあまりにも感情を犠牲にしてきたので、感情を犠牲にすることが当たり前になってしまったから。

でも、そうやって感情を犠牲にしてきた人は存在価値が低いので、どこへ行っても自分のことを大事にしてもらえず、幸せになれない。

心だけがズタズタに傷つき、その傷から猛烈な怒りが吹き上がり、怒りをぶつけるだけの悲しい人生になってしまうのですね。悲しいことです。

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