思い通りになった分だけ、苦しみを味わう

仏教の教えから言うと、私たちは欲に流れて楽しい思いをすると、その分だけ、思い通りにならない時に苦しまなければならない。
だから、苦しい思いをしたくないので、欲に流れて楽しい思いをした後、すぐに次の欲を求めて、欲を貪ろうとする。
そうやって、次々と欲に流れると、どんどん思い通りにならないことが苦しくなり、ちょっと思い通りにならないだけでムシャクシャして、誰かに当たらずにはおれなくなる。
人生はみんな思い通りにしたいと思っている。そして、思い通りになればなるほど、これで満足ということはなく、もっと欲を満たして楽しみたいと思ってしまう。
だから、みんな思い通りにした分だけ、人生が思い通りにならないことだらけ、思い通りにならない現実を受け入れることができないから、長い間、苦しみ続けなければならない。
楽しみはあっという間に過ぎてゆくのに、苦しみは延々と続く。
これでは割に合わない。
だから、仏教では、苦しみから離れることは楽しみからも離れると教えられるのですね。

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