他人を責めるのはそれ以上に自分を責めているから

自分は悪い人間だという唯識を持っている人は、ちょっとした縁でも、何か自分が悪いことをしたから、こんなことが起きたのではないかと自分を責める。

そして、もう自分が悪い人間にならないように気を遣う。

でも、自分が悪い人間ではないかという目で世界を見ているから、どんなに自分が悪いことをしないように努力したとしても、自分が悪いことをしたのではないかという目で世界を見ているから、また、ちょっとした縁で自分が悪いことをしたのではないかと感じて自分を責める。

そうやって、また、自分が悪いことをしないように気をつける。

しかし、どんなに努力しても、自分の見方が変わらない限り、また、ちょっとした縁で自分が悪い人間になってしまう。

そして、もうこれ以上、努力することができないとなって、耐えきれなくなって、相手を責める。

自分はこんなに努力しているのに、どうしてあなたはそれでも自分を悪者にするのだと。

そんな相手は自分の目の前からいなくなれと思って責めてしまう。

結局、自分を責める人は他人も責める。

他人を責めている人は、それ以上に自分を責めているから。

そして、自分を責めるのは、決まって自分は悪い人間なんだという思い込みで世界を見ているから。

この思い込みがなくならない限り、苦しみから離れることもできないのですね。

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