しかし、そうやって慧眼を身につけ、相手の苦しみを正しく知っても、その苦しみをどうやって取り除いてあげたらいいのか分からなければ、相手を救う事ができない。その苦しみを除く真実の教えを正しく知る力を法眼と言います。
そして、最後の仏眼とは、どんなにどうしたら相手の苦しみを取り除く為の真実の教えを知っていたとしても、それをそのまま相手に伝えて、相手が受け止めてくれなければ、相手を救う事ができません。頭でこうしたらいいと知っている事と、実際にそれを今、相手に伝えていいかどうかは大きな開きがあります。目の前の相手に今何を伝えたらいいのか、何をしたらいいのか、それは実際にやってみなければ分かりませんし、経験を積んでみて、段々と分かってゆくものです。そうやって経験を積み重ね、目の前の相手を正しく真実へと導く方便を知る事ができます。これが仏眼です。
この五眼を身につけることによって、人々を誤りなく正しく導く事ができるのです。
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