人間みんな楽がしたいという心がある。この心から、他人は楽をしているのに、自分だけ忙しくしていると、なんで自分だけやらなければならないのか、まわりの人たちも楽をしているならば、声をかけてくれて手伝ってくれてもいいのにという心が起きてくる。
この心が起きると、今やっていることが、やらされているように感じて不満が起きるし苦しい。そして、早くこんなことを終わらせて欲に流れたいと思ってしまう。
このように楽になりたいと思っている人ほど、やらなければならないことは、やらされているように感じて、まるで他人のためにやっているように感じる。
仕事をするのも、家事をするのも、全部、本当は欲に流れたいのに、やらなければならないから、やっているだけ。心の中では早く終わって欲に流れることばかり考えている。
でも、そんなやらされている人生では、人生のほとんどの時間を苦痛を感じながら、不満を抱えながら費やすだけ。せっかく生きているのに、その人生が苦しみに染まってしまう。
じゃあ、私が苦しんでいるのは、嫌なことをやらされているからなのか?
そうではない。同じことをしても、それを楽しみと感じるか、苦痛に思うかは、その人の受け取り方で決まる。
人生の大半をやらされていると感じて生きている人は、やらなければならないことをやる時間は、まるでそれはいらない時間。だから、こんな時間はなけれぱいいと思っている。
でも、そうやって自分の中でいらない時間と思っている時間も、大事な人生の一部。しかも、その時間の方が人生の中で大半を占める。
だから、この時間も自分の人生にとって大事な時間だと思ったならば、嫌だ嫌だと思って過ごすのではなく、前向きにこの時間をどうしたら楽しむことができるか、どうしたら幸せな時間にすることができるか考えた方がいい。
どうせやらなければならないなら、嫌々やるのではなく、前向きに取り組む。
人生は環境によって幸せか苦しみが決まる訳ではなく、それをどう受け取るか、心で決まる。
心が前向きならば、どんな環境でも、それを楽しみながら生きてゆくことができるし、やらされていると感じたならば、どんなに楽な環境でも、苦痛に感じられる。
大事なのは、私の心。どうせやるなら、楽しまなきゃ損だと思って、何事も前向きに臨んだら、環境は関係なく、幸せな人生となる。
嫌々やるのは、どこかでやらなくて済むことばかり考えているから、もうやるしかないと覚悟を決めたならば、どうせやらなければならないなら、前向きに取り組もうと思えるようになります。
何事も他人にやらされていると思わずに、自分の意志で、それをやろうと取り組むこと。それが人生を楽しむ秘訣なのですね。
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