人はなぜ苦しむのだろう。多くの場合、自分の中でいろんな感情が溜まっているのに、それを吐き出すことができず、吐き出すことが悪いことのように感じて抑え込んでしまう為に、その感情が苦しみへと変わって苦しんでしまうように感じる。
このように苦しむ人ほど、子供の時は親の言うことをよく聞くいい子だった人が多いと思う。それは、いい子ほど親の感情に敏感で、親が望むことをしたい、親が嫌がることはしたくないという気持ちが強い。だから、自分の中に負の感情が溜まっても、親に嫌な顏をされたくないという気持ちから我慢してしまい、心の中でその感情が腐ってしまったのである。この腐った感情が苦しみ。この感情は外に向くと刃のような怒りとなり、他人を批判する。でも、批判しながら、批判ばかりして変わろうとしない自分も嫌いだから、自分に対しては責めるのではなく、こんな腐った自分はいなくなった方がいいと見捨ててしまう。この人の目に映るものは、これもダメ、あれもダメと否定することばかり、でも、否定したからと言って、その相手が変わる訳ではない。そうすると、変わらない相手を見捨ててゆく。そして、自分のことも見捨ててしまう。このような人が苦しみから離れる為には、自分の言ったことを直そうと努力して、それでも直らない人が必要。その人のことを馬鹿にして、批判しながら、その相手は自分の元から離れない。自分は自分のことを見捨てながら、どこかでそんな自分を見捨てず、付き合ってくれる人を探している。そんな人が自分のことは嫌いなのに、好きだと言ってそばにいてくれると、だんだんと感情が吹き上がり、ぶつけたくなってくる。感情をぶつけるとは、感情を吐き出すということ。感情を受け止めてくれる人の存在こそ、苦しみから離れる近道じゃないかと思いました。
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