苦しみは自分で生み出す

肉体には魂が宿っている。しかし、私たちはこの魂の存在が分からず、肉体の意識こそ自分だと思っている。だから、自分の魂に対して、私たちは平気に酷いことができてしまう。そうやって、魂に酷いことをすると、私たちの唯識は傷つき、歪む。例えば、自分が魂を蔑ろにしたならば、自分の心では誰かが自分のことを蔑ろにしているように感じて、人を見る度にこの人は自分のことを蔑ろにしているかどうかで見るようになる。また、自分が魂を否定していると、世界は自分の存在に対して否定してきているように感じる。だから、無意識のうちに否定されないように自分はこんな価値のある人間なんだと胸を張れるようになりたいと思うし、自分の中で何か自信を持ってこれがあると言えるものがないと、自分なんかこの世に存在しても意味がない。こんなことだったら死にたいと思うようになる。しかし、たとえ死んだとしても、この自分のことを否定する心の声は消えることはない。苦しみとは、他人のせいで生み出されるものではない。自分の心が自分の魂を傷つけることによって生み出されるのである。それが分からないから、他人が自分のことを傷つけていると思って、他人を否定するし、その人がいなくなれば、自分は楽になると思ってしまう。自分を苦しめているものは自分であるという真実こそ、私たちが知らなければならない真実なのである。

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