死にたくないから世界を固定して死なないと思っている

私たちは、誰しも死にたくないと思っている。
そして、死にたくないから死なないのだと思おうとして、自分の身のまわりの世界を固定している。そうやって、世界を固定することで、時の流れを見えないようにして、まるで時が止まっているかのように思っている。 
つまり、私たちは、死ぬのが怖いから、世界を固定して、永遠に生きられるように思っているのである。
人は誰だって必ず死んでゆかなければならない。
それが世界を固定すると見えなくなるから、自分は死なないと思って、安心して私たちは生きている。
そうやって、いつまでも生きられると思っている心こそ執着。
私たちは、いつまでも生きておれると思っているからこそ、時間をだらだらと無駄に過ごすことができる。
 
また、自分がやがて死んでゆくと思いたくないからこそ、余計、執着によって無常を隠し、自分が死ぬと思えなくさせ、だらだらと無駄に過ごしてしまう。
それほど自分が死ぬのが恐ろしいと思っているものが人間なんですね。

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