いつか死ぬと思っていながら、全く死ぬとは思ってない

みんないつかは死んでゆかなければならないぐらい分かっている。
でも、その割には、癌にかかったりして、本当に死んでゆかなければならなくなるとショックは大きい。みんなそれほどいつか死ぬと思っていながら、本当に自分が死んでゆくとは思っていない。
人間、本当に死んでゆかなければないないとなったならば、生に対してしがみつく。死にたくない、もっと生きてゆきたいと思う。そして、どうしても死んでゆかなければないないとなると、自分の人生に対してこんなこともしておけば良かった、あんなこともしておけば良かったと後悔する。
みんないつか死ぬといいながら、本当に死を意識することはない。死を意識するとは、後からこうすれば良かったと思うことがないように今にしがみつくこと。そして、今を少しでも後悔がないように大事にするようになる。
いつか死ぬと本当に分かったならば、今を大事にするようになる。でも、大事にしていないとしたならば、いつか死ぬと思っていながら、全く自分が死ぬとは思っていない。
そう、人間とは、自分が死ぬとは思えないもの。何故なら、それほど自分が死ぬということは恐ろしいことだから。だから、死ぬのが怖いから、本当の意味で自分が死ぬとは思えない。そして、死ぬとは思えない自分に気づいてしまったならば、いつか本当に死ななければならないと分かってしまうので、いつか死ぬと頭で納得して、本当の死から目をそらしている。
無常を知るとは、自分は死なないと思っていることに気づくこと。そして、死を意識して、今を少しでも大事にしてゆくこと。生に対する執着は、今を大事にしてゆくことからしか取れない。無常を知り、今を大事にしてゆくことが人生を少しでも悔いなきものにしてゆくのだと思いました。

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