掃けば散る 掃かねばなおもより積もる 庭の紅葉も己が心も

こんにちは、上田です。
読んで頂き有難うございます。
今日はある本を読んで心に思ったことを書きます。
文章も修正も入れて、ちょっとした禅の公案を作ってみました。
時間があったら、考えて見て下さい。
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ある青年が仏法とはどんな教えかということを知りたいと思い、
ある老僧のところに聞きに行ったときのことである。
「すみませんが、仏教とはどんな教えなのでしょうか?」
老僧は静かにこう言った。
「教えてもいいが、私の言うことに素直に従えるか。」
「はい、教えてもらえるならば、何でもやります。」
「よし、それじゃそこにある箒で庭を掃きなさい」
ちょうど、晩秋のこと。時雨が音もなく庭の木の葉を散らしている。
素直に「はい」と答えた彼は、雨にしょぼしょぼ濡れながら
一心に庭を掃き続けた。
しかし、一向に老僧は“やめろ”とは言わない。ジッと見ているだけである。
「まだ、掃くんでしょうか」  と尋ねると、
「まだ、まだじゃ」  と笑うだけ。
「まだ、続けなくちゃいけないの~。
    それよりも早く仏法について教えてくれないかな~」
彼は、とまどいながらも、老僧の言われる通り、庭を一心に掃き続けた。
あたりはもう夕闇に包まれ、雨足も強まった。
ついに精魂尽き両手をついて、不審を老僧に尋ねた。
「すみません。仏教について教えてもらいませんか?」
「もう、教えたぞ。」
とニコッと老僧は微笑んだ。
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お花が大好き

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