頭を下げることができないから、人は孤独の中で寂しい思いをしなければならない

人間は一時の怒りで大事なものを失う。怒っている時の自分は自分は正しく間違っているのは相手の方だと思っている。だから、怒った時は、怒りをぶつけた相手の方が頭を下げて、仲直りして欲しいと思っている。
しかし、実際、怒ってみると、まわりの人は自分を怖がり、避けるようになって、近づいてくれない。
だから、自分の方から頭を下げて近づいてゆかなければならないのに、自分が悪いとは思えないから、謝るのは、自分ではなくて、相手の方だと思って、頭を下げることができない。
そうやって、相手との関係がギクシャクしている間に、その人との関係が切れてしまう。
大事なものは、一時の感情によって崩れる。でも、その時は自分が苦しむということも分からず、相手が苦しめば、自分の間違いに気付くだろうと思って、関係を修復しようとは思わないので、そのまま相手との縁が切れてしまう。
縁が切れて、一人になった人は、今まで家族がいた分だけ、寂しさが身に応える。
そして、中には酒に逃げて現実を誤魔化す人までいる。
人が離れたら自分が寂しい思いをしなければならないのだから、自分が寂しくならない為にも、どちらが悪いかなんて関係なく、自分が頭を下げてゆかなければならないのに、人間はちっぽけなプライドが邪魔して頭を下げることができない。
そうやって、独りになり、寂しい思いをしてゆく。
自分が悪くなくても、自分を孤独にさせないように頭を下げてゆけたら、どんなに幸せかと思わずにはおれません。

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