薫習

薫習。薫習とは自分のやった行いが香りのように染み付き、その人の雰囲気となって、まわりの人に影響を与えるというものである。私たちは他人を見たとき、その人から色々なものを感じる。例えば、この人は大事に扱わなければならないとか、この人は雑に扱っていいとか、この人なら馬鹿にしていいとか、この人の前だと何か緊張してしまうとか。このような一人一人の雰囲気。これはその人の日頃の心や行いによって生み出される。それによって、どんな人がまわりに集まり、どんな風に接するか決まる。運命とは自分のまわりにどんな人が集まるのか。そして、その人たちとどんな人間関係を作ってゆくかによって生み出されてゆく。幸せな運命が欲しければ、自分を取り巻く関係が幸せな関係でなければならないし、不幸や災難は自分を取り巻く関係によってもたらされる。自分の運命とは自分一人で生み出されるものではない。自分を中心とした人間関係の中で生み出されてゆくもの。じゃあ、私たちはどうしたら幸せになることができるか。その為には自分のまわりに自分に対して幸せを与えてくれる人たちがいて、そんな人たちに囲まれることによって私たちは幸せになることができる。それには自分のまわりの人たちに温かいものを送り込んでゆくこと。そうやって送り込むことで、自分のまわりの人たちの心も温かくない、結果的にその人たちを通して温かいものが返ってくる。ちょうど丸いお風呂に入って、自分の目の前にあるお湯を外へ外へと押し出すと、それが回り回って自分の方に戻ってくるようなもので、自分のまわりの人たちに温かいものを送り続けてゆくことで、自分を取り巻く関係も良くなり、結果的にいい人間関係ができてくる。でも、意識してできるものではない。その中心となる人が日頃どんなことを考え、どんなことをしているか、それによって決まる。幸せになりたければ、日頃自分がどんなことをしているか。また、どんな心でいるかを見てゆかなければならないのである。

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