欲は時間を早送りにさせてゆく

昔は欲を満たすことは楽しいことだと思っていた。そして、欲を満たしている間は夢のように時間が流れてゆき、何時間あっても、そんな時間を過ごしたと思えずに、瞬く間に時間が流れていた。
でも、どんなに欲に流れたとしても、ただ時間だけが過ぎ去るだけで、何も変わらない。
そうやって、時間を過ごしている間に気がつけば、一年、二年と時が流れている。
時というのは一方通行。
一度時間が過ぎ去ってしまうと、どんなに過去に戻りたいと思っても、過去に戻ることはできない。
たから、残された時間が見えてくると、このまま欲に流れて時間を使ってゆくことが不安になる。欲に流れずに、なるべく時間を感じながら生きてゆきたいと思うようになる。
でも、実際に欲に流れることができなくなるのは、不安なこと。だから、欲に流れても不安になると知りながら、それでも欲に流れようとする。
欲に流れないことは難しい。これも人生の一つの挑戦ですね。

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