子供に自分のことは自分でしなさいと育てるのは禁句

よく自分のことは自分でやらなければと言うが、仏教的には、この言葉は子供に対して使わない方がいい。それはなぜかと言えば、多くの場合、自分のことは自分でしなさいという親に限って、本心から言ったら、子供に対して面倒臭いことはしたくないからだ。
結局、親は自分のことは自分でしなさいと口では上手いことを言いながら、本心では、ただ子供のために面倒臭いことはやりたくないだけ。
そうやって、育てられた子供は確かに自分のことは自分でするようになるが、親から愛されているようには感じない。だから、親子でありながら、何か他人のような関係となる。このように育った子供は親と一緒に暮らしたいとは思わない。むしろ親のいない所で暮らしたいとさえ思う。だから、親からしてみたら、お金をかけてここまで育てたのに、何か冷たいと感じるようになる。
でも、そのように育てたのは親自身。子供には罪はない。子供というのは、親に対して自分のできることでもやってもらいたいもの。それを子供はもう自分でできるから、自分のことは自分でさせるのではなく、子供が望んでいることを気持ち良くしてあげる。それは子供のことを愛しているから、好きだから。子供のことをやってあげたいと思ってやってあげる。子供が望むことは、なるべくやってあげたいと思う。そうすることで、子供も自分のことを愛されていると感じるし、自分が大人になった時に、自分の親に対して面倒臭くてもやってあげたいと思えるようになる。
子供のことに対して面倒臭くても、腰軽く動く。それによって、子供もこの親といつまでも一緒に過ごしてゆきたいと思えるようになる。
せっかく育てても、子供が自分から離れてもいいと思ってしまうのは寂しいこと。特にその寂しさは老後になれば余計強く感じるものです。だからこそ、子供のために気持ち良く動く。それが子育てにおいて大事な心がけなんだと思いました。

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