因縁和合1

この世の中のすべてのものは因縁和合して生み出されている。だから、因縁が尽きたならば、そこにある実体が失われ、空に戻る。そういう意味でこの世に実体のあるものは何一つない。これが諸行無常。

これと私たちの苦しみとの関係は何かと言えば、私たちはこの世の中で何か一つでも自分のものになるものがあると思っている。そして、一度自分のものになったものはもう二度と離れることはないのだと思って、固定して見ている。ここで固定するとはどういうことか。例えば、結婚したら、この人ともう離婚することなんてないと思っているし、子供が出来たならば、その子供は自分から離れることなんてないと思っている。また、家を建てたならば、その家が失われることなんてないと思っている。これが固定化して見ると言うこと。そして、一度固定すると、それが変化しても、変化したんだという現実を受け入れることができない。この為に私たちは苦しむ。例えば、離婚して苦しんでいる人は離婚して一緒に暮らしている人ともう二度と一緒に暮らすことができないという現実を受け入れることができずに苦しんでいる。

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