因果の道理を信じるのが仏教

よく仏教にはどんな教えが説かれているのですか?と聞く人がいますが、仏教を知るとは因果の道理を知ること。では、因果の道理とは何かと言えば、苦しい時に、その苦しみを他人のせいにして、他人を恨んだり、怒りをぶつけることはせずに、苦しみの原因は自分にあると思って、自分の種まきを反省すること。それが仏教。ここで大事なことは、苦しみの原因は自分にあるけらと言って、苦しい時に自分が悪いから苦しんでいるのだと自分を責めないこと。自分に原因があるということと、自分が悪いと言うことは全然意味が違う。

自分に原因があるというのは、苦しい時に、この苦しみという結果は自分に原因があるのだから、自分の種まきによって、この苦しみも解決できると思うこと。もし苦しみは他人のせいだとしたならば、その人が変わらなければ、自分の苦しみも無くならない。その人が何とかしてくれるまで、いつまでも苦しみ続けなければならないことになる。これでは私たちは苦しみから抜け出すことはできない。

苦しみは自分に原因がある。原因があるからこそ、どうしたらこの苦しみを解決できるかと前向きに考えることができる。

仏教とは、苦しい時にこの苦しみは誰のせいで起きたのかと犯人探しをする教えではない。ましてや、この人や自分がこんなことさえしなければ、こんなことにはならなかったと過去を後悔する教えでもない。結果は結果、起きてしまったことは仕方がないと明らかに見て、どうしたらこの苦しみを取り除くことができる、どうしたらより良い人生を生きてゆくことができるか。前向きに考えて行動してゆく教え。その根底にあるのは、苦しみは自分に原因がある。だから、自分が変われば苦しみは解決できるという因果の道理。この因果の道理を信じるからこそ、どんな困難なことでも、必ず乗り越えられると信じて前向きに生きてゆくことができるのです。

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