上の心と下の心

仏教では上の心と下の心が教えられる。

上の心とは、今自分が自分だと思っている心。

頭の中でこれは正しいから、こういう風にしようと思っている心。

でも、人間にはどんなに頭でこの時はこういう風にしなくてはいけないと分かっていても、腹底から感情が吹き上がってきて、できない心がある。

それが下の心。下の心とは自分の理性ではどうにもならない心。

どんなに頭ではこうしなくてはいけないと分かっていても、一度感情が吹き上がると理性は吹っ飛び、あたりを滅茶苦茶にしてしまう。

仏教では人間は死ぬと上の心が無くなり下の心が残ると教えられる。

今自分だと思っているものが自分ではない。

本当の自分を知らなければ、臨終になって今自分だと思っているものを失い心が真っ暗闇に包まれてしまうのである。

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