お金があるからと言って幸せになれる訳ではない

私たちは一度自分のものにしたものは思い通りにできると思っている。
だから、お金があると、あれも欲しい、これも欲しいと夢は広がるし、ネットを見ては、欲しいものがあったら、手当たり次第に買おうとする。
でも、そうやって、欲しいから買ったものは多くの場合、使わない。だから、家の中には使わないものが溜まってゆく。
人間って不思議なもので、欲しいものがあると欲を出して買うのに、買ったものが使わないからと言って捨てることはしない。
だから、いつの間にか、家の中には使わないものが溜まってゆく。
そうやって、買ったものでも、使わないで放置しておくと、物を粗末にしているように、自分が粗末に扱われているように感じるようになる。
それは我のついたものは、自分の分身だから、我のついたものを粗末にすると、自分が粗末に扱われているような感じがして不縁になる。
だから、粗末に扱われたくないという思いが強くなって、まわりの人が自分のことを大事にしているかどうかが問題になる。
そして、まわりの人が自分がここにいるのに、キヲツカウことなく、好き勝手なことをしていると、自分の心が傷つき、腹が立って、相手の自由を力ずくで奪いたくなる。
例えば、仕事中に楽しく会話をしている人が許せなくなって、今は仕事中だから、真面目に仕事をしなさいと正義を振りかざして、相手を責める。
だから、何となくまわりの人から避けられて一人になる。一人になると、誰も自分のことを愛してくれる人はいないと思って寂しくなる。
その為、自分のことを愛してくれる人に出会うと、寂しさから、その人といつも一緒にいようとする。
でも、使わないものをたくさん持っている人ほど、寂しさが強くなり、相手に執着して、相手の行動を縛りなから、いつまでも安心することはできない。
自分は相手の行動を縛り、思い通りに振る舞いながら、相手が思い通りにならないと、怒りを起こし、相手を責める。
やがて、相手はこんな人とはつき合いきれないと思って離れてゆく。
そして、私は人から見捨てられる存在だと思いながら、寂しさを埋めるために物を増やし続ける。
お金は自分を幸せにしてくれると思っている人は多いが、お金があれば、欲しいだけで物を買うようになり、それは自分を不幸にするだけでなく、自分のまわりの人も不幸にしてゆく。
お金があるからといって、幸せになれる訳ではないのである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました