自分のことが嫌い

よく自分のことが嫌いという声を聞く。
自分のことが嫌いって、自分の判断基準に照らし合わせて、自分ができていないから嫌いだということ。
だから、客観的に見て、自分は悪い人間だから嫌いだという訳ではなく、あくまでも自分の基準で自分ができていないから嫌いだということ。
自分が嫌いだという人ほど、他人に対しても自分に対しても要求レベルが高い。
要求レベルが高いから、自分から見て相手が悪いと思ったならば、容赦なく相手を否定する。
その時、こんなことも出来ないのかと否定した後、そんなこともできないなんて、まともな人間じゃないかのように否定する。
そうやって、否定するから、それが跳ね返って自分も否定されているように感じる。
ちょっとでもできないことがあると、そんなこともできない自分は駄目な人間かのように思ってしまう。
そして、生きる価値のない人間かのように思う。
でも、それは自分が駄目な人間だと思っているだけで、客観的に見て、自分が駄目だということではない。
それが分からないから、自分を責め続け苦しむ。
人は自分が悪い人間だから苦しむのではなく、自分の存在を否定するから苦しむ。
自分が嫌いな人ほど、要求レベルが高い。
でも、要求レベルが高いのに、そのことに気づいていないから、果てしなく自分を責め続け、苦しまなければならない。
自分が要求していることが自分もできないということは他人もできないのだということが分からない限り、このとらわれから離れることはできないのである。

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