我慢するから我慢できなくなる

私たちは自分の信じる正義の為に自分の感情を平気で我慢させる。そうやって正しいことに我慢するようになると、自分も我慢しているのだから、他人に我慢させても何とも思わなくなる。
ところが、他人に我慢させた分だけ、自分が我慢することが耐えられなくなる。それは我慢することで、何か自分は何もできない無力な人間のように感じるから。だから、我慢しなければならなくなると、我慢したくないから、正義の名の下に他人を責める。しかも、相手が思い通りにならないだけで、相手のことが許せなくなって相手を責める。それは相手に自分の思いを通しているだけなのだが、自分は正しいことをしているから、思いを通していることに気付かない。でも、思いを通された側は、自分は自分のしたいようにしただけなのに、なぜ責められなければならないと苦しむ。
結果、正義を貫く人ほど、まわりに人がいなくなる。我慢は良くない。それは我慢すればするほど、わずかな我慢も耐えられなくなるから。
しかも、多くの場合、私たちは正義に従うことで我慢していることに気づかずに我慢している。この我慢をなくさない限り、私たちは孤独という運命から離れることはできないのですね。

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