一人になるために生きている

私たちは不思議なもので、一人になると寂しいと思うくせに、人と一緒にいる時は、その人と楽しむことはせず、早く終わって、自分の時間を持ちたいと思う。
子育ても、子供が大きくなって自分の元から離れてしまうと、寂しいなあと思うのに、子供が小さい時には、子供が構って構ってと声をかけることが鬱陶しく感じられて、早く大きくなって子育てから解放されたいと思ってしまう。
考えてみたら、私たちはいつも目の前のやるべきことを、仕事のように感じて、ちゃっちゃと終わらして次に移りたいと思ってしまう。
だから、子供と接することも、早くこれを終わらして、次にこれをやってと、やるべきことの一つのように感じて、それがスムーズに進まないと腹が立ってくる。
そうやって、やるべきことをやっても、次のやるべきことがやってくるだけで、仕事がなくなる訳ではない。そして、やるべきことすべて終えると、今度は一人の時間を楽しみたいと欲に走る。
結局、私たちは人と一緒にいながら、一人になりたいと思って生きている。一人になって欲に走りたいと思っている。だから、家族ができて、どんなにたくさんの人に囲まれても、その家族と一緒にいることが仕事の一つとしてしか思えず、早く終わって楽になりたいとしか思えず過ごしてしまう。
その結果、子供は自分の元から離れ、一人になる。一緒に住んでいる人がいても、いつも一人の時間。
一人になりたいと思って生きてきたから一人になる。でも、それって家族を作ってきた意味がないのではないかと思うのです。
人生とは、黙々と目の前のやるべきことを片付けてゆく為にある訳じゃない。たとえスムーズに終えることかできなくても、目の前のやるべきことを楽しんでやらなければ勿体ない。それでやるべきことができなくたっていいじゃないですか。
その時間は人生にとってかけがえのない時間。子供と過ごす時間もかけがえのない時間。その時間を楽しむ。一人になってゆっくりと楽しむのではなく、目の前のやるべきことを楽しんでやる。特に人と一緒にいる時間を楽しむ。
子供は大きくなったら自分の元から離れてしまう。だから、やがて一人の時間はたくさんできる。今しか一緒に過ごすことができる時間はない。
今しかないんだと思って、一緒にいる時間を楽しむ。そうしたら、相手も私と一緒にいたことが楽しかったなと思って、いつまでも一緒にいたいと思うようになる。
人生とは、目の前のやるべきことを如何に楽しんでやるかによって決まる。それが人生を幸せに変える方法。その為には、目の前のやるべきこと一つ一つやらされているのではなくて、自分の意志でやろうと思ってやってゆく。そして、どうせやるなら、楽しんでやろうと思ってやる。
このようにして、自分の人生を自分の意志で動いてゆく。どうせ一度しかない人生だから、やるべきことをたのしみに変えて生きてゆきたいですね。

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